【まとめ】狂気太郎氏おすすめ作品

私が非常に好きな狂気太郎氏のおすすめ小説をまとめました。

狂気太郎氏は世界の根幹を疑ったり「究極」を突き詰めることが得意で、想像もつかないような魅力的なキャラを想像できる、とんでもない作家です。私はその徹底された強固な世界観がとても好きで、個人サイトが乱立していた黎明期から読んでおりました。

そんな大好きな作家さんの小説をもっとみんなに読んでもらいたく、おすすめ作品をまとめました。

スプラッター要素や残酷な表現もあるため、それらの要素が比較的少ない入門編から、そこそこ癖のある中級編、人を選ぶ上級編に分けて紹介します。

入門編

氏の作品の中では読みやすい作品を集めました。そのためまずこれらから読むことをおすすめします。

地獄王

「地獄王」と呼ばれる化け物が、王国の姫を狙い。八人の戦士たちと決闘するダークファンタジーです。

八人の決闘者たちの追い立ち、個性が魅力的で心を奪われます。それぞれ「信念」を持って、姫のため、王国のため、自身の矜持のために地獄王と戦います。

私が好きなのは「死に損ない」のクレルでした。死に場所を求めて危険な戦場を渡り歩くものの、いざ死にそうになると徹底的に抗い、ギリギリ切り抜けられる。そんな生き様に引き寄せられてしまいました。

ストーリー、キャラ、そして世界観が抜群に良くそれでいて短く収まっており、残虐的表現は他作品よりマイルドなため、入門向けです。

モラル

脳腫瘍により超人的な力を持った主人公「モラル」が世の中をよくしようと、犯罪を犯したものを私刑にしていくお話です。

主人公の目的はデスノートのライトに近いと思います。ただストーリーは全然違います。

「憲法第九条」という虐殺者が暴れ回ったりアメリカからの刺客が暗躍したりと、超能力バトルものでもあります。

狂気太郎氏のキャラクタ作りの上手さが色濃く出ている作品で怪人たちの主張が真っ向からぶつかり合い、エンターテイメント性の高い作品になっております。

程よい文量のため、狂気太郎節を味わうには絶好の作品です。ぜひお読みください。

【書籍】デビルボード

悪魔が主催するボードゲームに参加し、栄光を手にするため各参加者がゲームクリアを目指す作品です。氏の書籍を全て持っている私が思うに、狂気太郎氏の最優秀書籍です。

参加者同士を意図的に争わせる悪魔の狡猾さ、そして主人公の臆病なまでの慎重さ、そしてボードゲーム特有の面白さが合わさり独特なホラー小説となっております。

ロシアンルーレットで相方を失くしたお笑い芸人、冷徹で合理的な発明家など、魅力的なキャラはもちろん顕在です。

一般書籍向けである程度残酷描写が抑えられているので、入門向けです。

中級編

入門編を楽しめた読者はこちらも絶対楽しめます。特にカイストシリーズは転生に対する一つの答えであり、必見です。

陰を往く人

氏曰く「スプラッターライトノベル」です。

氏の作品は恋愛要素が薄いものが多いんですが、この作品はしっかりあります。ボーイミーツガール要素を含んでおり、その辺りは読みやすいです。

キャラもやはり魅力的で、私は主人公が特に好きです。自身のアイデンティティに苦しんでおり、ヒロインに段々と絆されていく様が良かったです。

もちろん狂気太郎氏らしく、ホラー要素もしっかりあるため、通常のライトノベルとは全く違います。ぜひ狂気太郎節を味わってください。

影を往く人は長編で、またどんどん特殊な世界観になるため中級編に掲載しました。

カイストシリーズ

転生というものがある世界はどうなっているのか?という疑問を持ったことがあるでしょうか。この作品は転生という一大ジャンルに対する一つの答えです。

個人が転生されるのは不自然だから複数人が転生される。転生が一度のみとも限らないから何度だって転生できる。ただ記憶を保持するためには強大な意志が必要である。

そういった世界で転生者(カイストと呼ぶ)が矜持を賭けて戦いあう、熱い作品になっています。

とにかくカイスト達が魅力的です。それぞれの思う「究極」をめざし、自身が「究極」を体現しているんです。

カイスト同士の戦いは、正に矛と盾、つまり全てを貫く矛と全てを防ぐ盾同士の戦いで、見ていてドキドキワクワクします。

狂気太郎氏の作品の中では読みやすい部類ですが「大長編」であり、追うのが大変なので中級編に掲載しました。

上級編

入門編、中級編の作品を読んだことがある方だけが読んでください。残虐性だけでなく奇天烈さもある特徴的な作品群です。

殺人鬼探偵

不条理スプラッターハードボイルド小説です。氏の残虐性が際立っており、閲覧注意小説まとめでも紹介しております。

ただ滅茶苦茶面白いんです。残虐性が強いからこそ、光るものがあるんです。

他の作品にはいないような奇天烈なキャラがたくさん出てきます。主人公サイドも悪役サイドも奇妙でおかしいキャラだらけです。まるで闇鍋のようです。

それを主人公が解決(解決と言っていいのかは疑問)していく様は不条理でよく分からないのですが、なぜか笑えてくるんですよね。コメディ作品でもあると思います。

ぜひ中級編まで楽しんだ読者は読んでみてください。情緒を狂わされます。

【書籍】想師

狂気太郎氏の書籍作品です。いろんな「視点」によって物質を違うものとして見る「想師」と呼ばれる主人公の話です。

世界観が巧妙で、また書籍ではわざと薄めている狂気太郎節も、本作では抑えられておらず存分に味わうことができ、一巻は綺麗に終わっています。

ではなぜ上級者向けか。この小説は3巻まで発売されているんですが、最後まで見たらなぜ上級者向けにしたか分かると思います。

ネタバレせずに表現すると、とあるキャラを愛せるかどうかで読後感がピンキリまで変わるんです。賛否両論ある終わり方なんです。

私は師のファンであり、狂気太郎氏の書籍作品で一番「想師」を読み返しているくらい好きです。ただ、一般向けかと言われると……違うでしょう。刺さる人が限定されている、と言う意味で上級者向けです。

ただ師の熱狂的なファンは刺さる確率が高く、刺さったらホントに神作品に化けるので、オススメの一作にあげます。中級編を楽しめた読者はぜひ買って読んでみてください。

他の作品について

狂気太郎氏はこれ以外にも多くの作品を公開しています。私は全作品読みましたが、ホントにどれも面白いです。

ただその中でも私が読んで極めて面白かった作品群を掲載しました。皆様もぜひ、自分の好みの狂気太郎作品を見つけてみてください。

願わくば、また書籍化され、皆が狂気太郎氏の小説を手に取ってくれることを祈ります。

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