「私が選んだ1000人に異世界へ行ってもらう」
星崎崑 – 小説家になろう
全世界のディスプレイに現れた神の言葉によりその騒乱は始まった。
幼馴染みが転移に選ばれてしまった黒瀬ヒカルは、彼女が転移する当日、彼女と共に殺害されてしまう。しかし、なぜかヒカルは死なず、権利がなかったはずの『行動のすべてを地球でライブ中継される異世界転移』に選ばれてしまうのだった。
何の準備もなく魔境へと転移させられた彼は、何度も死の危機に直面しながらもギフト闇の精霊術によりどうにか生き残り続けていた。
「死ねない。地球でみんなが応援してくれているはずだから――」
これは、視聴者達の視線に翻弄されながらもやがて前を向き歩き出す、精霊に愛された少年の物語。
異世界転生ものの作品です。ただ設定が非常にめずらしく尖っています。『行動のすべてを地球でライブ中継される異世界転移』 で視聴率を競わせられます。この神は絶対に愉悦部出身だと思います。
主人公がひたすらに曇ります。この世界は、地球の人達が転生した人達にメッセージを送れます。主人公は、幼馴染を殺して異世界に来る権利を奪った犯罪者として、地球の人達から見られています。
そのため、主人公のもとには罵詈雑言が書かれたメッセージばかりが届きます。実際は、殺人現場に出くわしてしまっただけです。そのことが原因で、メッセージを見ることはなくなり、常に見られているということに対して多大なストレスが加わります。病んでも仕方がないと思います。掲示板回で、泣いている主人公に対してキュンとする、とコメントしている者もいます。
これだけ追い詰められている主人公ですが、物語が進むにつれ、理解者が増え、ハッピーエンドに近づいている雰囲気があります。あらすじにも書かれている取、最後はハッピーエンドで終わるのだろうと思っています。
主人公が曇っている作品を見たい人、尖った設定の作品を見たい人にはおすすめです。
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