【オリジナル】愛していただけるのでしたら、それで構いません

R15 残酷な描写あり異世界転生悪役令嬢婚約破棄ざまぁ公爵令息溺愛ヤンデレハッピーエンド

侯爵令嬢アリーチェは愛に飢えていた。

両親も兄も、一目惚れしたと言って婚約を申し込んできた第二王子でさえ愛してくれない。

ある日彼女は未来視の能力を授かり、それによって婚約者であるランベルトが浮気する未来を知ってしまう。

────あんな人はいらない。そうよ、もっと嫌われたらいいんだわ。

アリーチェは婚約破棄を目指し、嫌われる努力を始めた。
自分と同じ転生者らしき子爵令嬢が陰でランベルトと過度な触れ合いをしていることに感謝しながら、断罪の日を心待ちにする。
白崎まこと – 小説家になろう

心理描写がとんでもなく上手で、苦しい気持ちが痛いほど伝わってきたので紹介します。

一応、婚約破棄悪役令嬢ものに分類されますが、とにかく重たいです。家族から放置されていて辛い、虚飾に塗れた生活が辛い、婚約者は私の顔しか興味がなくて辛い……主人公の嘆きがよく伝わりました。

作者の力量が高く、きちんと練り込まれた展開としっかりとした表現は作中に没頭することができます。どうやら複数の作品を描かれている書籍化作家のようで、流石としか言いようがないです。

失意からの転換、そして意外なエンディングまで、練り込まれた短編でした。

このサイトを見ておられる曇らせ好きや重たい小説を求めている方には非常におすすめです。ぜひお読みください。