崩壊世界の魔法杖職人
男主人公 現代 魔法 ポストアポカリプス 魔女
ノミの背中に金閣寺の入れ墨を彫れるド器用主人公による、不器用過ぎるオーバーテクノロジーばら撒きポストアポカリプス生活。
電気系統がマヒし怪物が跋扈する日本において、コミュ障職人気質主人公が彫金技術で世界を救います。荒廃した厳しい世界観と彫金チートが合わさり一気に読むことができました。
崩壊しかかってる世界でもがいている感じがシリアスみが強くよかったです。怪物による被害・食糧危機・各勢力との軋轢、どれも厳しくシリアスなほうが好きな私としては最高でした。
怪物が現れるようになり、人間サイドにも魔女・魔法使いという存在が生まれるのですが、ギスギスしまくってるのが特に良いです。
無人の町を守る過去に囚われた『青の魔女』、自領域から一切出ずに住人すら肥料にする『花の魔女』、未来が見えるせいで過労死しかかってる『未来視の魔法使い』、どの魔女・魔法使いも癖しかありません。
その集団の中に主人公が来て潤滑油となり、徐々に関係が改善されていきます。七難八苦が襲い続けるんですが、ギリギリのところで回避します。『未来視の魔法使い』、一番大変そうだと感じました。マトモなほうが損をするんですよねえ……。
キャラもストーリーも魅力的な一作でした。オススメします。
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