同じ名の宿敵
カイスト。正暦396億年~。
同じ名の宿敵 – Hameln
名前がかぶってしまった二人のカイストの運命。
狂気太郎氏によるカイストシリーズのうちの一作です。最強の魔人『カイスト』達による群像劇をホラー界最狂の狂気太郎氏が描いております。事前に「原点」、「原点」が面白かったら「骸骨騎士」を先に読むことをオススメします。特に今作の主要キャラが「骸骨騎士」に出ているのでより重要回となっています。
魔人同士の頂上対決が魅力的な「カイストシリーズ」、今作では矜持の源でもある「名前」が被ってしまい、互いの存在を賭けて戦う2人の話になっています。殴ってから槌を振るう、理を超越した「力」のツェンクと、杭を使い多種多様な戦術を用いる「技」のツェンクの戦いが繰り広げられます。
「骸骨騎士」でも登場しており、他の話でも2人で組んで戦うようになったことは分かっていました。そのためこの話の流れは読む前から大体分かっており、正直そこまで期待はしていませんでした。とんでもない思い違いでした。
「力」のツェンクの脳筋さ加減、「技」のツェンクの小器用さ、自負心の高さ、そして互いの勝利への執念がとんでもなく詰め込まれていました。最初はジョーク染みた展開から互いの紹介・対決、だんだんと盛り上がっていく描写は流石です。
ダークファンタジー好きはぜひお読みください。
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