主人公がクラシック五冠を取るために色々と試行錯誤するお話。
カニ漁船 – Hameln
架空競馬ものです。クラシック五冠という夢を追う神様と巻き込まれた一般人のお話です。本編を読み切ったため紹介させていただきます。
クラシック五冠とは「桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞」のことです。桜花賞と皐月賞は一週間おきに、オークスと日本ダービーも一週間おきにあります。当然史実でもクラシック五冠はいませんしそれどころか桜花賞と皐月賞を制覇した馬すらいません。……オークスと日本ダービーを制してるクリフジという1947年の馬はいるようです(しかも圧勝)史実が既にバグってませんか!?
そもそも牝馬として生まれなければ挑戦すらできません。尤も挑戦しようと思うことすら悪(馬のためにならないため)です。そんな「夢」に、一般人が転生した馬「カミノライザン」と神様が挑戦します。
競馬が大好きな神様が、夢にチャレンジしたいと思い、たまたまクラシック五冠が見てみたいといった主人公を捕まえて馬に転生させます。クラシック五冠が取れなければ微生物に転生させると脅しを入れてです。
主人公は最初は渋りながらやっていましたが、段々と本気になっていきます。GⅠに挑む様はとても熱くてついのめり込んでしまいました。
ただ調教師や厩務員、新聞社や世間も「クラシック五冠は無理だからやめとけ!」という考え一色です。まあ馬に無理させすぎですよね……脅されて走らされてるとは思わないですし。
そんな考えを神様が扮する馬主の政治力で翻意にさせていきます。神様の性格が非常に独特でよかったです。ずっと神様が出てくる小説は、ストーリーに起伏を作るのが難しく、中々面白くできないイメージがあったんですが、見事に懸念を払拭してくれています。神としての力は一切使わず、調教師をクラシック五冠挑戦に傾けさせていました。
クラシック五冠の夢は成ったのか。ぜひ読んでみてください。非常におすすめです。
コメント