【オリジナル】『はらぺこあなたと』

それは、絵本作家を包み込む蛹(さなぎ)。 16才の夏、少年が出会ったのは、絵本作家が集まるシェアハウス。家を飛び出し、転がり込んだ先で出会った少女は、傘も差さ…

それは、絵本作家を包み込む蛹(さなぎ)。
16才の夏、少年が出会ったのは、絵本作家が集まるシェアハウス。
家を飛び出し、転がり込んだ先で出会った少女は、傘も差さずに雨中立ち尽くしていた。
度重なる絵本作家との出会い、殻を打ち破るための交流。
終わり遠く、未だ青臭いままでも、いつか蛹から羽ばたく日を信じて──。
これは、書き続ける人々の物語。

流星の民 – Hameln

殻に籠っていた少年と絵本作家になりたい少女の恋愛小説です。とにかく描写が綺麗で、すばらしかったです。

もちろんこれは小説なので、イラストとして美しいというわけではありません。が、ゆっくりと染みわたるような表現と小気味良いテンポ感で美しさを表現しています。

それでいてストーリーも良いです。私は絵本作家というものを真面目に考えたことはありませんでした。

少ないページと限られた単語でしか表現できないため、一枚一枚、丁寧に仕上げていく必要があるのでしょう。真剣に絵本と向き合う姿が見られます。

心地よく綺麗な世界観が表現されていますので、是非ともお読みください。お勧めです。