【書籍】強迫症を治す 不安とこだわりからの解放

本書は強迫性障害の特徴や症例、治療法についてが書かれた本です。

この本により私は軽度の強迫性障害を寛解することができたので、本当に著者の2名には感謝しております。重ねて感謝申し上げます。

強迫性障害は「治療法を患者自身が理解し、実践すること」が最も大事であり、薬物療法だけではなかなか治すことは難しいです。

私は、本書でいう、確認系、書類を失くしていないか鞄の中身を何度もチェックしてしまう、という軽度の強迫性障害を患っておりました(そもそもこれが強迫性障害であるということにも本書を読むまで気づきませんでした)

大事な書類であればあるほど不安に思ってしまい、電車をちょっと乗るだけなのに5回、6回と何度も鞄を開けてしまうんです。

私の認知は歪んでいました。確認したのに何でまた見たのかというと「鞄を閉めたとき、書類がどこかに落ちたかもしれない」という恐怖に苛まれていたからです。

私自身馬鹿馬鹿しい考えだとも思っていたんですが、やめられませんでした。これが強迫性障害の怖いところです。分かっていても、やめられない。私自身もこのことにとても強いストレスを感じました。

本書で詳細に語られていますが、治療法は重度の場合「薬物療法」と「CBT(認知行動療法)」の併用です。薬物療法は不安を和らげるため、CBTは認知を正常に戻す、つまりは強迫性障害の大本を叩くために行われます。

このCBTの考え方はシンプルです。「不安だと思う行動にわざと身を晒して、それでも何もしないこと」と言う考えに基づいて治療を進めていきます。

 私自身の話を例にしてみましょう。「私は書類を持っているとき、持っていないか不安で何度も確認する」という強迫症を患っておりました。そこで私は自身でルールを設けました。「一度確認したら二度と確認しない」と。

 最初は本当に苦痛でした。今までは何度もちらちら見ていたのに、いきなり一度だけしか見てはいけないのはつらいのです。ただ私は症状が軽度であったため耐えられました。

 そうしていると次第に耐えるのが苦痛ではなくなってきました。私の「認知」が回復してきたのです。確認しなくても別に問題がなかったという成功体験によって認知が正常に働くようになったのです。

強迫性障害に悩んでいる方、身内に強迫性障害の疑いがいる方、学術的興味を持たれる方におすすめです。読んでみてください。

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