桜は散りそこなった - 桜は散りそこなった - ハーメルン
ピアノ教師になりたかった加奈は夢を絶たれ、親の勧めで結婚する。姑のトミは実の母親よりも波長が合い、加奈はトミを母以上に慕う。しかし、身内の横領で家は財産を奪われ…
ピアノ教師になりたかった加奈は夢を絶たれ、親の勧めで結婚する。姑のトミは実の母親よりも波長が合い、加奈はトミを母以上に慕う。しかし、身内の横領で家は財産を奪われ、夫は病死し、トミには認知症の症状が現れ始めた。加奈はトミを懸命に介護するが、しだいに金銭面で追い詰められ、ついには食べ物さえ買う金がなくなり、トミとの心中を決意する。
蚕豆かいこ – Hameln
オリジナル小説です。ひたすらに暗いです。でも、ちょっとだけ読後感がよいです。
絶望的なほど運がなく、坂を転げ落ちていきます。そんな中、救いだったのが義母の存在でした。義母を慕う過程が丁寧に書かれています。
その唯一の救いだった義母が認知症にかかってしまい……地獄がはじまります。それを終わらせようと心中を決意します。
結末が中々しっくりくるような、こないような、不思議な読後感です。短編ですのでぜひみてください。
暗い話が好きな人にはおすすめです。
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