【考察】くるがい「武器名からの考察」

「くるがい」こと、この苦しみ溢れる世界にて、「人外に生まれ変わってよかった」に対する考察記事です。ネタバレが多分に含まれますので、先に本編を読むことをオススメします。

この苦しみ溢れる世界にて、「人外に生まれ変わってよかった」 - ハーメルン
美少女が謎の生命体と戦うソシャゲみたいな世界で、『謎の生命体』として生きていくことになった主人公が色々と活躍するお話。 【二・五章完結】 ※カクヨムにも投稿を始…

去年も、くるがい「花言葉からの考察」と同様の考察記事を出していますが、1年経って本編が進んだため、改めて考察しなおします。

武器名・花言葉からの考察

アルテミス女学園生徒名簿から、彼女らの武器名(作中でALISと言う。今後ALISと表記)が載っていますので、それぞれ考察していきます。またALIS一覧から各武器の詳細も見れます。

喜渡 愛奈 ALIS[ルピナス]

花言葉は「想像力」「いつも幸せ」「あなたは私の安らぎ」「貪欲」です。

「いつも幸せ」:彼女の持ち前の明るさを表現しています。

「あなたは私の安らぎ」:喜渡愛奈がルピナスそのもの、みんなの安らぎになっています。

久佐薙 月世 ALIS[待雪草]

待雪草はスノードロップのことです。花言葉は「希望」「逆境の中の希望」「慰め」「もしもの時の友」「楽しいお告げ」海外では「あなたの死を望みます」という意味もあります。

「あなたの死を望みます」:久佐薙月世のサディスティックな性格そのものを表しています。原作者様にこういう意味もあると教えていただきました。ありがとうございました。

土峰 真嘉 ALIS[ダチュラ][カランコエ]

ダチュラはチョウセンアサガオとも言います。その一種、キダチチョウセンアサガオことエンジェルトランペットという猛毒の植物が有名です。

カランコエは作中未登場で、ALISがなぜ2つ表記されているかは現段階で不明です。現在このような表記がされている生徒は「土峰真嘉」と「硯夜稀」の2名だけです。

ALIS[ダチュラ]について

ダチュラの花言葉が「偽りの魅力」「愛敬」「変装」「夢の中」「あなたを酔わせる」「愛嬌」です。

「偽りの魅力」「変装」:リーダーとして命令を出す力よりも、手足として動く兵士としての力のほうが強いことを示唆しています。

「愛敬」リーダリーダーとしてふるまうきっかけとなった七鹿古(来夢に対する想いか、上級生に対する想いだと思います。

「愛嬌」」高等部2年全員から慕われている様子が表れています。

ALIS[カランコエ]について

カランコエの花言葉が「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」「あなたを守る」です。

「たくさんの小さな思い出」:苦楽を共にした仲間との思い出が真嘉にはあるでしょう。

「あなたを守る」:ダチュラという盾型ALISを使用して仲間を守っている彼女そのものを指しています。

なぜ2つ書かれているのか

前回考察した際は『カランコエが彼女の親友「七鹿古(来夢」のものであり、真嘉が継承した』と考えましたが、本編がかなり進んだ今となっては違う感じがします。夜稀が製作するか、どこかの企業が製作するのでしょう。

ただなぜ2つあるかは想像できます。指揮官適正が強い、信頼できる「ペガサス」が増えたため、最前線で敵を倒すことにより集中するためでしょう。

そのため「盾」であるダチュラに対して、「剣」であることが求められるカランコエは、攻撃主体の武器になると予想します。

篠木 咲也 ALIS[バーダック]

バーダックはごぼうのことです。花はとげとげしく、彼女の性格がよく反映されています。

花言葉は「いじめないで」「私にさわらないで」「用心」「しつこくせがむ」

「いじめないで」「私にさわらないで」「用心」:彼女の警戒心、臆病さを表しています。

白銀 響生 ALIS[アジサイ]

アジサイの花言葉は「移り気」「浮気」「無常」「辛抱強い愛情」「元気な女性」「寛容」です。

「移り気」「浮気」:『叢雲』というスパイ組織に属していることを指しています。

「無常」「辛抱強い愛情」:表面上はニコニコしながらも、心は凪、ただ高等部のペガサスたちは救われてほしいと願う、響生の複雑な心情を表しています。

穂紫 香火 ALIS[サギソウ]

武器としての姿、性能が「サギソウ」の見た目と一致しています。純白の槍で、いざというときは投げとばし、飛んでいくこのALISは、まさに「サギソウ」という名前にピッタリです。

サギソウの花言葉は「清純」「繊細」「夢でもあなたを想う」です。

「繊細」:大型種・独立種の単騎記録を持つ香火のために、極限までチューンナップされたこの武器は、正に繊細そのものです。

「夢でもあなたを想う」:夢で高等部2年との団欒を常に見ていることを表しています。

雁水 レミ ALIS[Achillea 0,7]

雁水レミは現在までもあまり深掘りされておらず、考察の余地が大きいです。

スナイパーライフル型の電磁砲である[Achillea 0,7]は実験機であり、一射のために充電が必要で「欠陥品」とも称される武器です。また天馬研究所が製造しており、初期仮名をローマ字にしただけだと判明しています。

Achilleaは「ノコギリソウ属」を示しており、種の名前ではないようです。花言葉は概ね「戦い」「勇敢」「治癒」「恋の戦い」「悲嘆を慰める」「私を直してください」あたりのようです。

「悲嘆を慰める」:図書館にこもりきりの彼女は、読書により、悲嘆を慰めているのかもしれません。

改めて調べなおしましたが、正直ピンとくる花言葉はありませんでした。なぜピンとこないのか、仮説を立ててみました。

①「治療」「私を直してください」「悲嘆を慰める」しかり、誰かを治療しようとしてできなかった過去がある。

②そもそも[Achillea 0,7]はレミ用に作られたとは言いづらく彼女に当てはまるALISではない。「戦い」というペガサスに戦闘行為を求めている天馬研究所の意志が込められている。

個人的には②だと思っていますが、今後解き明かされることがあるでしょうか。本編を注視したいと思います。

蝶番野花 ALIS[サイプレス]

サイプレスの和名はイトスギ、花言葉は「死」「哀悼」「絶望」「正義の人」「永遠の悲しみ」「不死」「再生」などです。

「死」「哀悼」「正義の人」:ペガサスの処刑人としての彼女が表されています。

「絶望」「永遠の悲しみ」:処刑という行為を行ってきた結果、彼女は絶望、悲しみに包まれていました。

「正義の人」:生徒会長として、ペガサス全体を考え執行していく様は正義そのものです。

硯 夜稀 ALIS[プラタナス][アルストロメリア]

土峰真嘉と同じく2つのALISが表記されています。

プラタナスは工具箱型のALISで一度だけ作中に登場しました。アルストロメリアに関しては現在も不明です。

ALIS[プラタナス]について

プラタナスの和名はスズカケノキ、古代ギリシャ時代に活躍したプラトンという哲学者がこの木の木陰で討論したという逸話があるそうです。

夜稀自体は多く登場している一方、そのALIS[プラタナス]はほとんど出てきていません。第四十三話にてようやく初出、プラタナスの中から工具を取り出して、ルビーの首輪を無力化し、卒業信号を送る装置を誤作動させました。

プラタナスの花言葉は「天才」「好奇心」です。

「天才」「好奇心」:彼女の学者としての能力、素質を示しています。

ALIS[アルストロメリア]について

アルストロメリアの和名は百合水仙ゆりずいせん、他にもユメユリソウ、インカノユリとも言うようです。

アルストロメリアの花言葉は「持続」「未来への憧れ」「エキゾチック」「小悪魔的な思い」「援助」「幸い」「凛々しさ」です。英語の花言葉は「友情」「献身的な愛」。

花言葉のどれが当てはまるのか、未だによく分かりません。

ただアルストロメリアは彼女が作り上げるのではないでしょうか。ALISを分解したことがあるといった記述があったり、工具型ALIS[プラタナス]の存在であったり、可能性は十分あると思います。

縷々川茉日瑠 ALIS[ブルーベリー]

縷々川茉日瑠のALISですが、現時点では兎歌に貸与しています。

指揮官のための護身用として作られたブルーベリーは、縷々川茉日瑠の専用ALISであることには間違いありません。

花言葉は「知性」「信頼」「実りのある人生」「親切」「思いやり」です。

「知性」:幼児退行してしまっている彼女ですが、元々は中等部のリーダーとして活躍していました。知略に長け、冷静に判断する彼女をよく表しています。

「信頼」:自身が信頼されていたグループを崩壊させてしまったことにより、精神も壊してしまったのかもしれません。

「親切」「思いやり」:親切心の結果、失敗してしまい精神を壊してしまったのかもしれません。

手向けの花としての意味

第十七話にて真嘉がイノシシ型プレデターにとどめを刺す際「(つらぬ)けっ!【手向けの花(ダチュラ)】」

第二十話にて恐竜型プレデターにとどめを刺す際、愛奈が「──穿て、【手向けの花(ルピナス)】」、真嘉が「貫けっ!【手向けの花】(ダチュラ)】】」

第三十九話にて響生がゴルゴンと戦う際、【もういいや──【手向けの花(アジサイ)】」

第四十話にて愛奈が翼竜のギアルスを討とうとする際「──穿て、【手向けの花(ルピナス)】」

第四十一話にてレミが翼竜のギアルスにとどめを刺す際「「手向けの花アキレア」」

第四十二話にて香火がギアルス・クビナガにとどめを刺す際「ふぅ……永遠に、眠って──【手向けの花(サギソウ)】」

同じく第四十二話にて野花がルビーを卒業させる決意をした際「──逝きましょう──【手向けの花(サイプレス)】」

第四十三話にて野花がルビーを刺そうとする際「──逝きますよ──【手向けの花(サイプレス)】──!」

と今まで九度ほど「手向けの花」という単語が出てきます。とどめを刺す際や、力を入れなければならない場面で出ており、彼女たちの必殺技として、仲間やプレデターに対する「手向けの花」として演出されているのでしょう。

他生徒が使うALISについて

基本的にアルテミス女学院高等部の生徒は、ダイダロス工房が設計、械刃重工が特注で製作します(例外はレミ)そのため、使用者に合った最高のALISが贈られます。

一方、中等部の生徒は械刃重工の作る量産型ALISで戦い、また、鉄道アイアンホース教育校だった生徒も、K/G社製の量産型の銃で戦っているため、特に生徒ごとに特注というわけではありません。そのため象徴的な名ではなく、製品名という意味合いが強いです。

終わりに

以上、武器名からの考察でした。前回の考察記事から1年が経ったため、だいぶ判明した部分も多かったです。他の謎も、今後本編で解き明かされることでしょう。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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