【艦隊これくしょん】艦娘を拾った日

　男は、地下鉄の駅でホームレスの少女に出会う。短く奇妙な共同生活を経て、ある日少女は突然姿を消す。
四畳半同好会 – Hameln

自暴自棄になって自殺未遂を繰り返してた北上を主人公が拾う話です。

これだけでごはんをいっぱい食べられます。短編で読みやすいのも好印象です。

この世界では、すでに深海棲艦との戦いは終わっているものの、軍隊は残っており艦娘も維持されています。北上のほかに電など他の艦娘も出てきますが、それぞれ事情を抱えています。

特に電が印象的でした。優秀過ぎるゆえに最前線から降りたあとは情報部で活躍し、結果として軍部の闇に触れてしまい身動きが取れなくなっていました。こういう自縄自縛に陥っているのが大好きです。

北上と主人公とのやり取りも素敵です。洗練されており、上質な描写で二人の関係を描いています。筆者の技量が伺えます。

非常に面白かったので艦これを知っている人はぜひぜひお読みください。